今日はHIVの基本的な部分についておさらいしてみようと思います。
「CATIE (ケイティ)1」が公示している内容を利用しています。
HIVとは
このウイルスが人の免疫細胞を破壊していきます。
感染した症状が無く、感染を知らずに長い期間生活出来ます。
正しい治療とケアで、HIVに感染した人も他人にウィルスを移すことなく長く健康的な人生を送る事ができます。
正しい治療を受けて成功している患者からHIVウィルスは移りません。
HIVを完治するワクチンは有りませんが、自分をウィルスから守る手段、他人に移さない手段はあります。
HIVはエイズではありません‼️
エイズは、HIVで抗体が弱体し普通では起こらない合併症を引き起こす症状のことです。
誰がHIVに感染する
年齢、性別、ジェンダー、人種に関係なく誰でもHIVに感染することが出来ます。
どうやって感染する
次の5種類の体液でHIVウィルスは見られます。
- 血液
- 精液(カウパー液含)
- 直腸液
- 膣液
- 母乳
これらの体液が人の血流に入り込んだ時にウィルス感染をします。
例えば、擦り傷や切り傷など荒れた状態の肌を通して、あるいは性交渉の途中に膣や肛門、包皮などから血流に入り感染してしまいます。
傷のない状態で健康な皮膚を通して感染することはありません。
タトゥーの針を共有したり、麻薬のシリンダーを共有したり、鍼師が針を共有したりするのは感染する可能性が大きく危険行為です。
HIVと性行為
HIVウィルスを性行為の最中に感染する事があります。でも自分そして相手を守るための手段はあります。
コンドームと潤滑剤 | 性行為の際は必ずコンドームを使用しましょう。HIVだけでなくその他の性病からも守る事が出来ます。潤滑剤は、水性かシリコン性を使用しましょう。油性潤滑剤はコンドームを破ってしまう可能性があります。 |
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HIV治療 | HIV患者で治療を始めていない方はすぐに医者と相談しましょう。治療で自分の健康だけでなくウィルスの感染も防ぐ事が出来ます。HIV治療後ウィルスの量が抑制されている人との性行為でウィルスが感染することはありません。 |
PrEP (プレップ) | HIVに感染していないけど感染するリスクが高い人は、PrEPについて医者と相談してみましょう。 |
PEP (PostーExposure Prophylaxis) | HIVウィルス感染後72時間以内に投薬を始め28日間継続して摂取しないといけません。 |
性玩具は共用しない | もし使うなら新しいコンドームを毎回着用すること。 |
症状がないため感染したか分からないのがHIV。
自分も相手も感染していないと勝手に思い込まない事が大切。
HIVと妊娠
正しい治療とケアの元であれば、HIVに感染した女性でも無事にHIVに無感染の赤ちゃんを生む事が出来ます。
出産後は母乳ではなくフォーミュラを利用することをカナダでは勧めています。
詳しいことは医者に相談しましょう。
HIVと治療
近年の医薬の発達で投薬治療を指示通りに続けていれば普通の生活が出来ます。
昔の様にAIDS (後天性免疫不全症候群)に発展する患者はほとんどいません。
HIV感染が分かったら、健康のためにも出来るだけ早く投薬治療を始めることを勧めます。
HIVの投薬治療は処方された通りに摂取することで血液内にHIVウィルス量を抑制しウィルスが他人へ感染することも防いています。
HIVと法律
カナダでは、HIV患者は性行為の前に相手に自分がHIV感染をしていることを告知しなければいけません。
HIVと法律は進化し続けています。
さいごに
アテシの周りにも普通の生活をしている方が沢山います。
最近の薬は本当に体への負担も少ないそうです。
同時に、知り合いの10代の子がカミングアウトして数ヶ月後にHIV感染をしたと言うショッキングな話も聞いています。
自分と同年代の人たちには年頃の子供さんがいてその中でLGBTQの子たちがいるんですよね。
そんな親御さんたちから、LGBTQのお子さんたちとの話し方や対応の仕方などよく相談を受ける様になりました。本当にセックスの話からPrEPの話まで色々相談を受けていますw。
場所は違いますが日本でもNGOが沢山活動しています。
テストは保健所で無名で出来ます。
ちょっとお金に余裕がある方は自宅でも出来ます。
そう強く願います。
HIV=死ではなくなった今だからこそ気を緩めずに次の世代に話を伝えていかないといけないと考えています。
- Canadian AIDS Treatment Information Exchangeの略。1990年代から継続してHIV/AIDSの情報提供や治療情報を提供している非営利団体。2009年からはHEP Cも含めてサービス提供を続けています。 ↩︎
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