ここ数年前から考えていたアドプション。
昨日このアドプションについての説明会にZoomで参加しました。
そのまとめを備忘録の代わりに書き留めておきたいと思います。
カナダでは各州の法律でどうやってアドプションが行われるかを定めています。
新しい親になる条件
ケベック州では養子縁組や里親として新しい親になる条件はそんなに厳しくはありません。
- カナダ国籍か永住権を持っている
- 18歳以上である
- シングル/カップルは問わず安定した生活環境、家庭である
- 受け入れる子供部屋がある
- 英語か仏語の片方か両方が話せる
その他にも犯罪歴や個人破綻なども審査の対象にはなりますが、犯罪歴の場合はその犯罪の内容で決められるそうです。
例えば、幼児虐待などの場合はもちろんダメですよね。
暴力事件などでも、いつ、どんな環境下でなど詳しく調べて判断するので自動的にアウトではないそうです。
自己破綻宣言をした場合、最短で3年前の事なら自動的なアウトにはならないそうですが現状を見ながら判断するそうです。
同性婚をしていても関係ないし、独身でも関係ないんです。
新しい親になる方法
「レギュラー・アドプション」と「里親からの養子縁組」の2通りあるそうです。
レギュラー・アドプション
この場合、新生児を養子に受け入れることになります。
生みの親が両方存在する場合は両方が養子に出す同意書に署名する必要があります。
養子に出してから6ヶ月経った後に裁判所で判事が親権を養子先の親へ移す判決を下ろします。
それまでは親権が生みの親にある為、生みの親が養子縁組を途中で破棄することが出来るそうです。
そして12〜18ヶ月後に養子縁組の最終手続きを法廷で行います。
里親からの養子縁組 (Foster to Adopt)
大きな違いは「里親」に先ずはなることです。
つまり、親権は生みの親から動きません。
幼児が養子出来る状態になるまでは養子縁組へは進めません。
里子に出す場合、「里子は生みの親へ戻す」ことが最終目的な為、「子供が養子縁組出来る」条件を満たすには大きな隔たりがあります。
子供が養子に出せる条件を満たしたかは法廷で判事が決めます。
次の三つの条件が満たされていないといけないのですが、内容は漠然としいて曖昧な部分を意図的に含まされています。
- 生みの親が6カ月以上子供との関係を築いていない
- 子供との将来計画が見えない
- 子供のためにならない
例えば、生みの親が生活上は苦しく子供を受け入れる環境ではないけど、毎週里親と子供と会う約束を守り、子供のために小さなものでも誕生日やお祝い時にプレゼントなどを持ってくるなど、子供へのケアをしようとしている場合、判事は養子に出すことを認めないそうです。
判事がどう判断するかは「ケースバイケース」だと強調されていました。
養子や里子になる子供
このセッション中特に重要視されているのが「子供が中心」になる様にという点。
生みの親に何か問題が無ければ養子にも里子にも出されることのない子たちです。
だからと言って、生みの親を軽蔑したり罵る権利は誰にもないことを忘れないで欲しいと果敢に言っていました。
子供を受け入れる側の感情は子供とは無関係。
どんな生みの親でも、生みの親である事実は変わらない。
子どもがいつか生みの親とのコンタクトが取れるように、しっかりとサポートしてあげて欲しい。
それでも、生まれた時に見捨てられ、大人になっても見捨てられる可能性があるこの子たち。
生みの親との関係を築くかの判断を大きくなった時に子供たちが出来るよう、育てながら十分配慮してあげて欲しいと言っていました。
考慮する点
常に考慮しないといけない点は「子供が中心」であること。
幼児期に生活環境が目まぐるしく変わるのは子供にとって相当大のストレス・トラウマであることを忘れないようにと言われていました。
レギュラー・アドプションの場合は、養子を受け入れることが出来るか最低4年は不明だと言われています。
受け入れ側の環境が養子に出される子供と合うのが最低条件。
子供が自分で考え自分の意見を言えるようになった時、子供が生みの親との関係が築きやすい様に心掛ける様に注意されました。
その為に、生みの親と養子を受ける側の言語や人種、文化、生活している地区なども十分に考慮して養子に出す先が決められるそうです。
例えば、仏語圏の生みの親を持つ新生児を、英語しか話せない受け入れ側へ送ることは他の条件がぴったりであっても絶対にあり得ないそうです。
子供が14歳になり自分から生みの親に会いたいと言い始めた時に言葉が違うため生みの親との関係を築けなくなるのは子供の権利を奪ったことになるからだそうです。
里親になる場合は、生みの親に左右されるため、里子を受け入れて大人になるまでの数十年、親権を持たず養子縁組と言う法的手続きを踏めないままになる可能性もあります。
精神的には親同然なのですが。
また、里子を受けた場合、子供が生みの親との関係を維持するために週に最低3回は生みの親・里親・ソーシャルワーカーが集まることになるそうです。
親権はあくまでも生みの親にある訳ですから、子供の居場所を知っている権利があります。
つまり、生みの親が里親の住所や電話番号を知っていることになります。
もちろん、生みの親が好き勝手に里親のところに来ることは許されていません。
でも、気分的にはちょっと。。。
里親から養子縁組の場合、里子を受けるのは割と早く、手続きを始めて1年程度で受け入れることが出来るそうです。
また、このグループにいる幼児は最長でも5歳だそうです1。
最後に、レギュラー・アドプションでも里親から養子縁組でも、子供の生みの親について法律上隠すことが出来ません。
子供を育てていく上でどうやって養子縁組の経緯を話していくのかしっかりと考えて欲しいとも釘を刺されました。
さいごに
このインフォメーション・セッションは凄く勉強になりました。
ウチらの場合はバリバリの英語圏なので想像していたよりもっと時間がかかるかも知れません。
アジアンの幼児が里子や養子に出て来ることは滅多にないとも聞きます。
アテシももうアラフィフです。
5歳児の子を里子で受け入れたとして、その子が18歳になる頃にはアテシも70歳近い❗️
アテシはどうしてもそこが気になって仕方ありません。
その頃に病気でくたばっていない様に今から健康管理さらにしっかりとしないといけませんね。
- もちろん例外もあります ↩︎
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